算術演算子

算術演算子はオペランド(計算対象)として数値を扱い、単一の数値を返します。 標準の算術演算子は、加算(+)、減算(-)、乗算(*)、除算(/)です。

加算(+)

加算演算子はオペランド(計算対象)の合計を算出しますが、文字列の連結も行います。

/** 文法 **/

x + y
/** 例 **/

// 数値 + 数値      -> 加算
1 + 2               // 3

// 真偽値 + 数値    -> 加算
true + 1            // 2

// 真偽値 + 真偽値  -> 加算
false + false       // 0

// 数値 + 文字列    -> 連結
5 + "foo"           // "5foo"

// 文字列 + 真偽値  -> 連結
"foo" + false       // "foofalse"

// 文字列 + 文字列  -> 連結
"foo" + "bar"       // "foobar"

減算(-)

減算演算子は2つのオペランド(計算対象)の引き算を行い、その差分を算出します。

/** 文法 **/

x - y
/** 例 **/

5 - 3     // 2
3 - 5     // -2
"foo" - 3 // NaN

除算(/)

除算演算子は、左のオペランド(計算対象)を割られる対象、右のオペランドを割る数として、それらの商を算出します。

/** 文法 **/

x / y

減算による他の言語との比較として、Javaについても言及されています。

/** 例 **/

1 / 2      // JavaScriptでは0.5を返します。
1 / 2      // Javaでは0を返します。
           // (どちらも浮動小数点数で無ければ)

1.0 / 2.0  // JavaScriptでもJavaでも、0.5を返します。

2.0 / 0    // JavaScriptではInfinity(無限)が返されます。
2.0 / 0.0  // 同様にInfinity(無限)が返されます。
2.0 / -0.0 // JavaScriptでは-Infinity(マイナス無限大)が返されます。

乗算(*)

乗算演算子は、オペランド(計算対象)の積を算出します。

/** 文法 **/

x * y
/** 例 **/

2 * 2               // 4
-2 * 2              // -4
Infinity * 0        // NaN
Infinity * Infinity // Infinity
"foo" * 2           // NaN

剰余(%)

演算子は、1つ目のオペランド(計算対象)を2つ目のオペランドで割った際の余りを整数で返します。 将来のECMAScriptのバージョンにおいて、実際の剰余演算子を採用する計画(申し出?)があります。

/** 文法 **/

var1 % var2
/** 例 **/

12 % 5    // 2
-1 % 2    // -1
NaN % 2   // NaN

インクリメント(++)

インクリメント演算子は、オペランド(計算対象)を増加(1を加算)して、その値を返します。

  • 接尾語としてオペランドの後(例: x++)に付け加えれば、増加前に値が返されます。
  • 接頭語としてオペランドの前(例: ++x)に付け加えれば、増加後に値が返されます。
/** 文法 **/

x++
//または
++x
/** 例 **/

// 接尾語
var x = 3;
y = x++; // y = 3, x = 4

// 接頭語
var a = 2;
b = ++a; // a = 3, b = 3

デクリメント(--)

デクリメント演算子は、オペランド(計算対象)を減少(1を減算)し、その値を返します。

  • 接尾語としてオペランドの後(例: x--)に付け加えれば、減少前に値が返されます。
  • 接頭語としてオペランドの前(例: --x)に付け加えれば、減少後に値が返されます。
/** 文法 **/

x--
//または
--x
/** 例 **/

// 接尾語
var x = 3;
y = x--;    // y = 3, x = 2

// 接頭語
var a = 2;
b = --a;    // a = 1, b = 1

単項のマイナス(-)

オペランドの前に来る単項のマイナス演算子は、そのオペランドのプラス/マイナスを反転(-1の乗算)します。

/** 文法 **/
-x
/** 例 **/

var x = 3;
y = -x;     // y = -3, x = 3

単項のプラス(+)

オペランドの前に来る単項のプラス演算子は、そのオペランドを評価して数値で無ければ数値への変換を試みます。 単項のマイナス演算子でも非数値の変換を行うことが出来ますが、 単項のプラス演算子は処理が最も早く、数値に対して他の演算を実行しない事から、 何かを数値に変換する際にはこちらを使用するのが好ましいと言えます。 文字列ではないtruefalsenullと同様に、 整数と浮動小数点数を表す文字列を変換することが可能です。 整数は10進数と16進数("0x"の接頭辞)のフォーマットがサポートされます。 マイナスの数はサポートされます。(ただし、16進数は除く) もし値が解析できない場合は、NaNと評価されます。

/** 文法 **/
+x
/** 例 **/

+3     // 3
+"3"   // 3
+true  // 1
+false // 0
+null  // 0

仕様

ブラウザ互換性

デスクトップ
機能 Chrome Firefox
(Gecko)
IE Opera Safari
基本
モバイル
機能 Android Chrome for
Android
Firefox
Mobile
IE
Mobile
Opera
Mobile
Safari
Mobile
基本

関連項目

  • Assignment operators

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