.reduceRight()
reduceRight()メソッドは配列に対して関数を適用し、その処理によって配列の各値を(右から左)一つの値にまとめます。
文法
arr.reduceRight(callback[, initialValue])
引数 | 説明 |
---|---|
callback |
配列内の各値で実行される関数です。 この関数は4つの引数を受け取ります。 |
initialValue | コールバックの最初の実行を行うための、最初の引数として使用するオブジェクトを指定します。 |
説明
reduceRight
は配列内の各要素に対して(欠落しているものを除き)順番に、コールバック関数を実行していきます。
コールバック関数は初期値(または直前のコールバック呼び出しによる値)、
現在の要素の値、現在のインデックス、現在の繰り返し処理を行っている配列の4つの引数を受け取ります。
reduceRight
コールバックの呼び出すには、次のようにします。
array.reduceRight(function(previousValue, currentValue, index, array) {
// ...
});
最初のコールバック呼び出しでは、previousValue
とcurrentValue
は、
2つの値のうちの、いずれかになります。
reduceRight
呼び出しでinitialValue
が提供された場合、
previousValue
はinitialValue
と同じ値になり、
currentValue
は配列の最後の値と同じになります。
もし、initialValue
が提供されなかった場合、
previousValue
は配列内の最後の値と同じになり、
currentValue
は配列の最後から2番目の値と同じになります。
もし配列が空でinitialValue
が提供されなかった場合、
TypeError
がスローされます。
もし配列が1だけ要素を持ち(位置に関係なく)、initialValue
が提供されなかった場合、
またはinitialValue
が提供されたが、配列が空で合った場合、
callback
の呼び出しは行われず、その1つだけの値が返されます。
関数を通す例は、次のようなものになります。
[0, 1, 2, 3, 4].reduceRight(function(previousValue, currentValue, index, array) {
return previousValue + currentValue;
});
コールバック関数は引数付きで4回実行され、 各呼び出しでは下記の値が返ります。
previousValue | currentValue | index | array | 返り値 | |
---|---|---|---|---|---|
最初の呼び出し | 4 | 3 | 3 | [0,1,2,3,4] | 7 |
2度目の呼び出し | 7 | 2 | 2 | [0,1,2,3,4] | 9 |
3度目の呼び出し | 9 | 1 | 1 | [0,1,2,3,4] | 10 |
4度目の呼び出し | 10 | 0 | 0 | [0,1,2,3,4] | 10 |
reduceRight
による戻り値は、最後のコールバック実行の結果になります。(10)
initialValue
が提供されると、結果は次のようになります。
[0, 1, 2, 3, 4].reduceRight(function(previousValue, currentValue, index, array) {
return previousValue + currentValue;
}, 10);
previousValue | currentValue | index | array | 返り値 | |
---|---|---|---|---|---|
最初の呼び出し | 10 | 4 | 4 | [0,1,2,3,4] | 14 |
2度目の呼び出し | 14 | 3 | 3 | [0,1,2,3,4] | 17 |
3度目の呼び出し | 17 | 2 | 2 | [0,1,2,3,4] | 19 |
4度目の呼び出し | 19 | 1 | 1 | [0,1,2,3,4] | 20 |
5度目の呼び出し | 20 | 0 | 0 | [0,1,2,3,4] | 20 |
この処理によるreduceRight
の戻り値は、もちろん20です。
例
例: 配列内の全ての値の合計
var total = [0, 1, 2, 3].reduceRight(function(a, b) {
return a + b;
});
// total == 6
例: 配列内の配列をフラットにする
var flattened = [[0, 1], [2, 3], [4, 5]].reduceRight(function(a, b) {
return a.concat(b);
}, []);
// flattened is [4, 5, 2, 3, 0, 1]
Polyfill
reduceRight
は、5thエディションのECMA-262標準に追加されたため、
全ての標準実装に提供されていないかもしれません。
あなたのスクリプトが始まる前に下記のコードを挿入することで、
ネイティブにサポートされていない場合に、reduceRight
が使用出来るようになります。
if ( 'function' !== typeof Array.prototype.reduceRight ) {
Array.prototype.reduceRight = function( callback /*, initialValue*/ ) {
'use strict';
if ( null === this || 'undefined' === typeof this ) {
throw new TypeError(
'Array.prototype.reduce called on null or undefined' );
}
if ( 'function' !== typeof callback ) {
throw new TypeError( callback + ' is not a function' );
}
var t = Object( this ), len = t.length >>> 0, k = len - 1, value;
if ( arguments.length >= 2 ) {
value = arguments[1];
} else {
while ( k >= 0 && ! k in t ) k--;
if ( k < 0 )
throw new TypeError('Reduce of empty array with no initial value');
value = t[ k-- ];
}
for ( ; k >= 0 ; k-- ) {
if ( k in t ) {
value = callback( value, t[k], k, t );
}
}
return value;
};
}
仕様
ブラウザ互換性
機能 | Chrome | Firefox (Gecko) |
IE | Opera | Safari |
---|---|---|---|---|---|
基本 | ◯ | 3.0 (1.9) | 9 | 10.5 | 4.0 |
機能 | Android | Chrome for Android |
Firefox Mobile |
IE Mobile |
Opera Mobile |
Safari Mobile |
---|---|---|---|---|---|---|
基本 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
関連項目
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