論理演算子は、通常は真偽(論理)値と一緒に使用され、その場合は真偽値が返されます。 ただし、&&と||の演算子は、実際にはオペランドのどちらか一方の値を返すため、 もしこれらの演算子が非真偽値に使用された場合は、非真偽値の値が返される可能性があります。

説明

下記のテーブルで、各論理演算子について説明しています。

/** 使用方法 **/
expr1 && expr2

/** 使用方法 **/
expr1 || expr2

/** 使用方法 **/
!expr

falseに変換することの出来る式の例として、 null、0、空文字列("")、undefinedなどが挙げられます。

&&と||演算子は、真偽値ではない値に使用することが可能であるにもかかわらず、 戻り値が常に真偽値に変換されるため、真偽値演算子であるとみなされます。

短絡(Short-Circuit)評価

論理式は左から右へ評価されるため、下記のルールを利用して、 短絡評価による検証が可能です。

• false && (任意)は、短絡評価によりfalseとなります。
• true || (任意)は、短絡評価によりtrueとなります。

この論理ルールは、上記の評価が常にこの結果になることを保証します。 上記式の「任意」の部分は評価(処理が実行)されないため、 それが副作用にならないように注意してください。 また、「任意」の部分が何からの単一の論理式であることにも注意してください。 (丸括弧によってその事を指定)

例えば、下記の2つの関数は同じように処理が行われます。

function shortCircuitEvaluation() {
  doSomething() || doSomethingElse()
}

function equivalentEvaluation() {
  var flag = doSomething();
  if (!flag) {
    doSomethingElse();
  }
}

ただし、下記の1行目の式では演算子の優先順位に沿った処理が行われておらず、 2行目のように演算子の右側を単一の式にする(丸括弧でグループ化)必要性を強調しておきます。

false && true || true       // returns true
false && (true || true)     // returns false

論理AND (&&)

下記のコードは、&&(論理AND)演算子の使用例になります。

a1 = true && true       // t && t returns true
a2 = true && false      // t && f returns false
a3 = false && true      // f && t returns false
a4 = false && (3 == 4)  // f && f returns false
a5 = "Cat" && "Dog"     // t && t returns "Dog"
a6 = false && "Cat"     // f && t returns false
a7 = "Cat" && false     // t && f returns false

論理OR (||)

下記のコードは、||(論理OR)演算子の使用例になります。

o1 = true  || true      // t || t returns true
o2 = false || true      // f || t returns true
o3 = true  || false     // t || f returns true
o4 = false || (3 == 4)  // f || f returns false
o5 = "Cat" || "Dog"     // t || t returns "Cat"
o6 = false || "Cat"     // f || t returns "Cat"
o7 = "Cat" || false     // t || f returns "Cat"

論理NOT (!)

下記のコードは、!(論理NOT)演算子の使用例になります。

n1 = !true              // !t returns false
n2 = !false             // !f returns true
n3 = !"Cat"             // !t returns false

変換ルール

ANDからORへ変換

真偽値を伴う下記の処理は、

bCondition1 && bCondition2

常に下記の結果と等しくなります。

!(!bCondition1 || !bCondition2)

ORからANDへ変換

下記の真偽値を伴う処理は、

bCondition1 || bCondition2

常に下記の結果と等しくなります。

!(!bCondition1 && !bCondition2)

入れ子丸括弧の削除

論理式は左から右へ評価されるため、 下記のルールに則り、常に複雑な式から丸括弧を削除することが可能です。

入れ子のANDを削除

下記の真偽値を伴う複合処理は、

bCondition1 || (bCondition2 && bCondition3)

常に下記の結果と等しくなります。

bCondition1 || bCondition2 && bCondition3

入れ子のORを削除

下記の真偽値を伴う複合処理は、

bCondition1 && (bCondition2 || bCondition3)

常に下記の結果と等しくなります。

!(!bCondition1 || !bCondition2 && !bCondition3)

仕様

ブラウザ互換性

関連項目

• ビット演算子

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